掛金 | 年金給付に要する資産を計画的に準備するため、企業に義務づけられた拠出金。 | ||
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標準掛金 | 将来の勤務期間に対応した年金給付債務について、収支が相等するように算定された掛金。 | ||
補足 掛金 |
特別掛金 | 過去勤務債務(PSL)を償却するための掛金。 | |
特例掛金 | 財政検証により把握された年金資産の積立不足を償却するための掛金。 | ||
リスク対応掛金 | 将来の財政悪化に備えたリスク対応として、財政悪化リスク相当額の範囲内で事業主が拠出する掛金。 | ||
事務費掛金 | 基金の業務を行うための費用(事務費)に充てるための掛金。 |
規約型企業年金 | 労使が合意した年金規約に基づき、企業と信託会社・生命保険会社等が契約を結び、母体企業の外で年金資産を管理・運用し、年金給付を行なう企業年金。 |
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権利義務移転(承継) | 事業再編等に伴い、異なる年金制度間で加入者等に係る権利(資産)と義務(債務)の双方を移転(承継)すること。 |
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個社別財政管理 | 一般的に財政管理は基金全体として一本で行い、過去勤務債務についても加入会社間で均一に償却するが、共通年金制度移行に伴い財政負担に係る各社の納得性を確保するため債務・資産の各社持分を明確にして、各社毎に過去勤務債務償却の把握および償却をすること。 |
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財政悪化リスク相当額 | 20年に一度程度の確率で発生する損失を表す。資産運用の下振れリスクと給付見込額の上振れリスクを踏まえて算定。算定方法には標準算定方法と制度の実情に合わせた特別算定方法があり、当基金は後者で算定。 | |
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財政検証 | 年金制度の安定運営と受給権保護のため、毎事業年度の決算時に義務づけられている年金資産の積立状況の検証。 | |
非継続基準 | 財政検証時点で基金解散(制度終了)したと仮定した場合に、加入者や受給権者に対し保全すべき給付に必要な年金資産額(最低積立基準額)が確保されているかどうかを検証するもの。不十分な場合は必要な掛金を追加拠出。 | |
継続基準 | 年金制度を継続する上で必要な年金資産が計画通りに積み立てられているかを検証するもの。積立不足額が一定額を上回る場合は、掛金を引上げ。 | |
財政再計算 | 基礎率等年金財政の将来予測に関する見直しを行い、掛金率の再設定やPSLの洗い替えを行うもの。法令により少なくとも5年毎の実施が義務づけられている。 | |
債務 | 基金が負っている年金財政上の負債。 | |
過去勤務債務 ( PSL ) |
過去の勤務期間に対応した年金給付債務。年金制度の発足時や給付改善のほか、計算基礎率(予定)と実績の乖離、計算基礎率の見直し等でも発生する。 ( PSL:Past Service Liability ) |
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最低積立基準額 | 基金解散(制度終了)に際して、過去の加入者期間に対応するものとして加入者や受給権者に対し保全すべき給付(最低保全給付)のため必要とされる年金資産額。 | |
数理債務 | 給付現価から控除する掛金収入現価について、標準掛金収入現価のみを見込んで計算した年金財政上の債務。 予定利率通りの運用収益が上がった場合に、標準掛金のみで将来の給付を賄っていくのに必要な年金資産額を指す。 |
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責任準備金 |
将来見込まれる給付額の現在価値(給付現価)から、将来見込まれる掛金収入額の現在価値(掛金収入現価(=標準掛金収入現価+補足掛金収入現価))を控除した年金財政上の債務。 収支相当の原則に基づき今後発生する給付を賄うために、現時点(決算基準日)において基金が責任をもって積み立てておかねばならない年金資産額をさす。 |
調整率 | 毎年度の基金の積立状況により決定される率。財政均衡状態を保つため、給付を自動調整する率。財政均衡状態では「1」、財政均衡状態を下回る場合には調整率<1(給付を減額)、上回る場合は調整率>1(給付を増額)となる。 |
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追加拠出可能額現価 | 財政悪化リスク相当額のうち、数理債務を上回る積立金やリスク対応掛金で手当てされていない部分のことを表す。 |
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予定利率 | 年金制度運営上、予定されている運用利回り。 将来の給付額の現在価値を算出する際にも使用される。 |
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下限予定利率 | 法令で予定利率の下限とされる率。10年国債応募者利回りの直近5年平均または1年平均のいずれか低い率を基準として厚生労働大臣が毎年定める。 | |
最低積立基準額 算定時(割引率) |
過去5年間の30年国債の利回りを勘案して厚生労働大臣が定める率。 代議員会決議により、当該年率に0.8以上1.2以下を乗じることも可能。 |
アドミニストレーター | ファンド運用における事務管理人のこと。ファンド・マネージャー等からの発注や約定の確認、ファンドの貸借対照表の作成、資金収支の計算、運用資産の評価額算定、純資産総額の算出等を主な業務とする。 |
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(生保)一般勘定 | 生命保険会社の運用商品の一つ。元本と一定の利率の保証(保証利率)がされており、運用の結果次第では配当がある。 |
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インフォメーションレシオ | 運用成績を測る指標の一つ。ポートフォリオの超過収益の平均を、超過収益のトラッキングエラーで割って得られる数値で、この値が大きいほど、低いリスクで高いリターンを上げたことを示す。 |
運用報酬 | 運用機関に資産運用を委託することの対価として支払う報酬 |
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運用(投資)スタイル | 投資哲学、戦略、手法の相異等に基づき類型化された資産運用の形態。 代表的な例としては、アクティブ(積極的に超過収益をねらう運用手法)とパッシブ(ベンチマーク並みの収益を目指す運用手法)、株式アクティブ運用における超過収益の源泉の違いによる成長株(グロース)型、割安株(バリュー)型等がある。 |
OECD (経済協力開発機構) |
ヨーロッパ、北米等の国々によって、国際経済全般について協議することを目的とした国際機関。日本を含めた世界の30以上の先進国が加盟。 |
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期待収益率(額) | 将来にわたる運用から獲得することが期待できる平均的な収益率(額)。 |
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合同運用 | 複数の契約の資金を同一の勘定でまとめて運用する手法。合同運用では、各契約ごとの資金は少額であってもこれをまとめて相当の規模で運用するため、多数の資産や銘柄に投資することができ、リスク分散が可能となるというメリットがある。 |
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政策的資産構成割合 | 運用の目標に定める目標収益率を安定的に達成するために定める、基金が中長期で維持すべき基本的な資産配分計画。資産クラス毎の期待収益率、リスク、各資産間の相関係数等を考慮して策定する。 |
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時間加重収益率 | 運用機関が自ら決めることができない運用元本のキャッシュフローの流出入の影響を排除して求める、運用機関の運用能力を評価するのに適した投資収益率の計算方法。 |
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信用リスク | 債務者が、債権を履行できなくなるリスク。 |
代替資産 (Alternative asset) |
株式や債券等の伝統的な資産(投資対象・手法)以外の資産(=オルタナティブ資産)に対する投資の総称。具体的には、未公開株等(キャピタルゲイン型)、ヘッジ・ファンド等(絶対収益追求型)、不動産商品等(インカム型)等がある。 |
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単独運用 | 運用機関が企業年金から委託された資金を他の資金と分離独立して個別に、株式や債券等に直接投資して運用する方法。運用スタイルに基金等独自のニーズを反映させたい場合に有用。 |
超過収益 | 期待収益率やベンチマークを上回る収益のこと。 |
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デュレーション | 債券を保有することによって利子および元本(=キャッシュフロー)を受け取ることのできるまでの期間を加重平均したもののこと。 |
デリバティブ | 株式・金利・為替等の原証券や通貨売買の在来の取引法から派生して生まれた金融商品。具体的には、先物取引、オプション取引、スワップ取引等がある。 |
トラッキングエラー | ポートフォリオのリターンとベンチマークのリターンの差を示す指標で、標準偏差で表される。この値が大きいとポートフォリオがベンチマークと異なる動きをしていることを示す。 |
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投資適格 | 社債や発行体の債務不履行(デフォルト)リスクが低く、信用力が高い状態のこと。主な格付け会社では「BBB格相当以上」を投資適格としている。 |
分散投資 | 収益性の異なる方向を持つ商品を組み合わせることでリスクを低減させる投資手法。 |
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ベンチマーク (Benchmark) |
証券ポートフォリオのパフォーマンス評価の基準となる指標。代表例は、東証株価指数(TOPIX、 東京証券取引所が発表) |
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ポートフォリオ | 複数の資産や銘柄を組入れたファンド、あるいはその資産構成のこと。 |
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マネージャーストラクチャー | 運用資産をどのような種類の運用機関(マネージャー)に、どのように配分するのかという構成(ストラクチャー)の決定及びプロセスのこと。 |
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マーケットインパクトコスト | 自らの売買行動によって生じる取引価格の変動によるコスト。一般に大量の銘柄の売買を発注する場合や流動性の低い銘柄の場合には、マーケットインパクトコストは大きくなる。 |
ユニバース比較 | 同一の運用目的に沿って選別した投資商品同士を比較して、運用成果の相対的な位置づけを確認する手法。 |
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リスク | 投資収益率の変動性の大きさで見た不確実性のこと。たとえば、ある期待収益率(期待リターン)に対してリスクが高いということは、実際に得られる収益率がその期待収益率から上下に大きく振れる可能性が大きいことを意味する。通常、投資収益率の標準偏差で計測を行う。 |
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リバランス | 市場の時価変動による年度資産配分からの乖離幅を、定期的または強制的に調整し、リスク量を一定範囲に保つことで安定的な運用を目指すこと。 |
レバレッジ | 「てこ」をかけることを意味し、投資の分野では、信用取引やデリバティブを利用し投資金額に対する投資のリターンを拡大することを指す。より大きなリターンが見込める反面、それに応じてリスクも大きくなるという側面がある。 |
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